先週は、寒の戻りで香川県にも、また雪が舞った。
山間部では積雪も。
いつもの年なら、そろそろ衣替えの算段をする時期なのだが
今年は、まだ分厚いセーターを洗濯するわけにはいかない感じだ。
里山も、緑が目立たず、冬が続いているような風景。
おかげでお目当ての山菜の、
出て来たところが目立つこと目立つこと。
こちらは、待ちわびてたヤブカンゾウ。
去年の春、この群生地を発見して
「どう見てもヤブカンゾウじゃわーーーーー」
と思いつつも、
初めて採取する土地ゆえ、慎重に慎重を重ねて
夏、花が咲いたところを確認し
「100パーセントヤブカンゾウ!!!!!」
と納得した後に採ることにした、これだったのだ。
1年、待ったぞよ!
と、サクサク採取して、これは定番中の定番、酢味噌和えにした。
ミツバもそろそろ顔を出し始めている。
フキの葉っぱも、小さいのがワラワラ出始めていた。
冬の風景が続いているとは言え、
もう「春らんまん」は目の前に来ている気配だ。
となると、急いでやっておかねばならないこともある。
それは、里山に植えた柑橘類の剪定。
7年前に、山に植えたシークワーサーとレモンの苗木なのだが、
これまでは、とにかく枝葉を広げて無事に成長して行って欲しい一心で
特に剪定をして来なかった我が家だ。
が、
「この冬はやる!」
と決めたのだ。
なんでかって、
植えて7年、
シークワーサーもレモンも、いまだひとつの蕾も付けないんだから!
柑橘類って、成長が超ゆっくりだから全般にそういうものなんだろうけど
いいかげん、
1個くらい咲いてもいいでしょうよ、花。
なので、余分な枝葉を思い切って切り取って、
残った枝葉に栄養を行き渡らせ
そろそろ花のひとつも咲かせてもらおう
という次第。
ま、こっちの思惑通りに行くとは思ってないけど
シークワーサーもレモンも、この7年で結構大きくなってきたのだ。
そろそろ定期的に剪定して、果樹としての形を整えていく時期かもしれない。
と言うわけで、
「逆に元気が無くなっちゃわないかな?」
と、ちょっとおっかなビックリ気味だけど、剪定開始。
こちらは、シークワーサー。
最初の20センチの苗木から考えると、しみじみ大きくなったもんだ。
こっちは、レモン。
ちょっと写真ではわかりづらいかもしれないけど、
夫より、はるかに背は高くなっている。
2メートル以上に成長しているんだけどなぁ。
でも、ちょっとヒョロヒョロ、細すぎるかしら。
剪定したら脇から新しい枝が出て、横にドッシリした樹形になるだろうか。
さて、その後は、例によってイノシシへの嫌がらせの続きである。
コーレグースの希釈液を撒いたのが功を奏したのか
山の一畳畑付近に、イノシシの気配は無いままなのだが
ここで嫌がらせの手を休めるわけにはいかない!
なにしろ、今は野生動物の恋のシーズン。
雄イノシシの行動範囲が広くなっちゃって、
山の中は、あっちこっちボコボコに掘り返されまくっているのだから。
と言っても、毎度毎度コーレグースの希釈液では、イノシシも「いつもの匂いか」と
慣れてしまうであろう。
そこで、本日、新手である。
これだ。
泣くほどもったいないけれども、
今回は、この香水の匂いを畑周辺に残しておくことにした。
人間には、良い香りだと思うけど
野生動物的には、・・・・・どうだろう?イヤだと思うんだけれどなぁ。香水なんて。
特に臭覚のするどい生き物には、苦痛だと思うのだが。
と期待を込めて
・・・・・でも、景気良くプシュプシュと噴霧して歩くのは、
あまりにももったいないので
コットンに吹き付けたものを、何ヶ所か、地面に押し込んでおいた。↓
香水の香りはきついから、そうそう短時間で飛んでしまわないと思う。
上手く「結界」を張ってくれると良いのだけれど・・・・・。
そんな春目前の里山。
農繁期を待つマスターTさんの棚田は、↑のように
ほとんどが、今や貴重な土の用水路でつながっている。
コンクリートにしていないせいで
イノシシにはグチャグチャに突き崩されるし
夏場の草刈りも重労働だ。
でも、
おかげで、私は、この風景を「当たり前」のものとして
いつもここにいられる。
雑草やイノシシとの戦いは、ちっとも「平和」じゃないけれども
今は、この風景の持つ「穏やかさ」が、心からありがたく
平和を感じる。
山の恵みを、たやすく調理して味わえることに
しみじみと感謝の念がわいてくる。