それにしても、よく歩いた3泊4日だった。
旅の目的は、10月29日にさいたま市で行われた
自転車レース。
<ツール ド フランス さいたまクリテリウム>
という
世界のトップ選手がやって来るレースだ。
東京から近い開催地とあって、すごい人出。
人の頭越しに、トップ選手達を生で見る。
黄色いジャージの人は、今年のツール ド フランス王者
クリストファー・フルーム。
<クリテリウム>というのは、
同じコースを、何度も周回するレースのことなので、
朝早くから来て、一番前に陣取った人以外は
より観戦しやすい場所を求めて
コースの周りを、あっちへ行ったり、こっちで観てみたり。
我々もそうやって、あっちこっち歩き回る。
途中で食べものの屋台村で休憩したり、
自転車用品の販売会場をのぞいたり、歩く、歩く。
結果、夫の万歩計によれば、このレースの日の歩行距離は約15km。
翌日は、前に書いた<千鳥ヶ淵戦没者墓苑>や<明治神宮>などへ行き
その後、ホテル近くの神楽坂へ寄ってみた。
東京は、大変に坂の多い街だが、
神楽坂も、名前の通り坂の中に街があった。
狭い道をはさんで
2階建ての古いアパートや、戸建て住宅が並び
角を曲がると、
坂、階段などが現れる。
そういう道を、目的も無くウロウロすると
古い住宅をリフォームしたお洒落なお店が、あちこちに。
狭い道、坂、古い家、面白そうなお店、いよいよ那覇そっくりだ
と何度も思う。
違うのは、戸建ての家の庭先に
ブーゲンビリアが咲いていないことくらいだろうか。
こういう小さな、個性的なお店がどんどん開店しているらしくて
神楽坂は面白いところだった。
人気の肉まんのお店で、
直径15cmくらいある大きな肉まん(これがスタンダードサイズのよう)を
買って食べた。
中に肉汁がタップリ閉じ込められていて
公園でかぶりついていたら、肉汁がジャーとこぼれた。
家で、お皿にのせて食べたほうがいいですな。これは。美味しかったけど。
手ぬぐいやショールなど、全国の織物を扱う
「くくり神楽坂」というお店で
自分達のお土産に、手ぬぐいを買う。
地下鉄東西線神楽坂駅近くの、赤城神社へ行ってみる。
境内を見下ろすように右手にマンションが建っていて
ギョッとしたけど
このマンションの1階部分が、おみくじやお守りを売る場所になっていて
売り場の隣には
おしゃれな「あかぎカフェ」もあった。
近所の人が、気軽に神社に寄って、お茶でも
という雰囲気が良かった。
と歩き回って
この日は、歩行距離約20km。
二日続けて、よう歩いた。しかも登り降りの多々ある道をーー。
とは言え、
今は高松に住んでいて、公共交通機関があまりあてにならないから
遠くに出かける際は、車を使う暮らし。
なので、よう歩いたなーーーーー
と感じるけど、
東京に住んでいるか、東京に勤めていたら
20kmは、まあともかく
7~8kmくらいは歩くのが当たり前の毎日なのかもしれない。
東京で、地下鉄やJRを足にしていると
ホントによく歩く。
まず、駅までの道(登り降り多し)を、長々と歩き
駅に着いたら、階段を長々と登ったり降りたりして
プラットフォームまで行き、
乗り換えとなれば
広い駅構内を、これまた長々と歩き、
目的駅に着けば、また階段、
さらに目的地まで歩かねばならない。
メタボには、なりようがないんじゃないか?
と思えるほど、
足腰鍛えられるし、有酸素運動をしていると思う。
でも、
地下鉄の列車の中に、やはりというか、だからというか、
年配の方の姿が、とても少なかった。
チラホラいらっしゃったが、当然、皆さん、足腰の丈夫な方ばかり。
腰の曲がった人や、杖をついた人は、車内で見かけなかった。
体に障がいのある方も、
ついに地下鉄内では見かけなかった。
年配の方や、障がいのある方は
バスか、タクシーか、車で移動するのかもしれない。
高松でも、お年寄りや車椅子の方は、
バスや車を使うことの方が多いし。
ただ、
地方都市に住んでいると、毎日たくさん会う
杖をついた年配の方々に
まったく会わない4日間というのは
なんというか、別の世界にいるようで・・・・・、
いろいろと考えさせられた旅だった。
下町の、昔ながらの商店街に行けば
ちょっと腰の曲がったじいちゃんばあちゃんに、会えたのかもしれないな。
ところで、
2020年までに、この地下鉄内の光景は、変わるんだろうか?