昨日の日曜日は、ゴーヤ棚の片付けと、秋の畑の準備が、里山での仕事。
が、
どうしても放っておけないのが、山の中の栗の様子。
なにしろ、先週
「イガが茶色になったら、中に虫が入ってる証拠」
と、マスターTさんに教えられたところなのだ。
先週の時点では、どの栗のイガも、黄緑色で生き生きしていたけれども
果たして、1週間たったところでは?
また、
我々は、この1週間、マイナスのことしか考えていなかったけれども
万が一、熟れて採り頃の栗が出来上がっていたら、どうしましょう?うふふふふ♪
「ともかく、見に行ってみよう」
と、山へ入った我々。
そして、そこで見たものはと言えば
イガが一部茶色に変色した、
4~5個の栗達。
「やられたーーー!」
「やっぱり、あか~~~~~ん」
そりゃ、農薬の<の>の字もやってないんだもの。
しかし、それでもあきらめきれず、
一部が変色した栗のイガを、竹の棒で挟んで採ってみた。
まだ、イガが割れてもいない栗ばかりだ。
変色した面積は、イガ全体の半分から、5分の1くらい・・・・・と言ったところか。
割れていないので、中を確かめるために、
皮手袋をした手で、イガを割ってみた。
すると
ツヤツヤと光る、茶色になった元気そうな栗が出て来るではありませんか。
「・・・・・充分、食べられそうに見えるんやけどなぁ・・・・・?」
ともかく、持って帰って試してみようと言うことになった。
虫が入っていたとしても、
ひとつのイガには、2個の栗が入っているのだ。
2個とも虫入り・・・・・では無いかもしれないではないですか。
マスターTさんに栗を見せると
「まだちょっと若いけど、虫が入ってないなら食べられるやろう」
とのこと。
それなら、是非、試してみなければ。
まだ木に成っている、残りの栗の運命だって、この先わかったものじゃないのだし、
なにしろ、
この栗の争奪戦のライバルは、虫だけではないのだから。
そう、イノシシだってライバルなんだから!
ドングリ好きのイノシシは、もちろん、栗だって大大大好き。
熟してイガがパカッと割れ、木から落ちた、一番食べ頃の栗は
まずイノシシが食べてしまうし
虫が入って茶色くなって落ちてしまった栗でも
彼らは気にせず食べてしまう。
現に、昨日も、
栗の木の下には、
中身がきれ~~いに無くなった、茶色いイガだけが1個、残っていたのだ。
すでに<一番栗>は彼らの胃袋に。
負けるもんか!
絶対に私達だって、栗、食べてやるわよ!!
と言うわけで、虫入りかもしれないことを承知で持ち帰った、里山の栗。
見た目は綺麗だけれども
ホント、こればっかりは、皮をむいてみないとわからない。
かくして、
2時間、お湯につけてアクを抜き、
再度、湯を沸騰させて、冷水に取る。
そして、
「食べられますように」
と念じながら、鬼皮、渋皮をむいて行くと・・・・・
「おった、おった~~!」
と、夫の大きな声。
ホント。おりました!
ちっちゃい!
でも、これなら、この幼虫さえ除ければ、食べられる。
・・・・・多分、卵から孵化して、
さあ、これから、この栗を食べて大きくなろう!
と言う瞬間の虫だったのでしょう。
無情にも、栗と共に茹で上げてしまったけれども。
しかし、
これが、あと1週間遅かったら
栗の実は、きれいに食べつくされ
イガも全面こげ茶色になって、地面に転がっていたのかもしれない。
中の幼虫は、どこか地面の下でサナギになるべく
栗に穴を開けて、とっくに出て行ってしまったあとだったかもしれないのだ。
幼虫には悪いけれども
イガがちょっと茶色に変色し始めたところで採ったのは
セーーーフ!!
でした。
(それにしても、こんな小さな幼虫が動き出しただけで、茶色に変色し始めるとは
栗のイガの不思議なことよ)
かくして、虫達&イノシシ達とのせこい争奪戦に勝ち
今朝の我が家の食卓を飾った、栗ご飯。今年の初物。
本当は、出汁とか酒とかで味付けをするのでしょうけれども
あえて、玄米と栗だけで炊き、食べる時に塩少々を振ってみた里山の味。
美味しかったです!
ちょっと若いかも・・・・・と、気になっていた栗も
充分甘みがあり、玄米の風味と合ってGOOD♪
考えてみれば
採れたてのマスターTさんちの玄米と
採れたての里山の栗なんだから、美味しくないはずがないですよね。
かくして、
念願かなって、大満足しつつたいらげた朝食。
しかし、今、しみじみと↓のメニューを眺めてみると・・・・・
栗玄米ごはん、ゴーヤのおひたし、醤油豆(香川県の郷土食)、たくあん、
油揚げとアサツキの味噌汁、ほうじ茶、
それから写真には写っていないけれども、シソの実の佃煮。
・・・・・これらのうちで、素材から自力で作ったものはと言えば
栗、ゴーヤ、アサツキ、シソの実、
・・・・・マスターTさんちの玄米を入れたとしても
自給率40%・・・・・・・・・・くらいでしょうか?
我が国の食糧自給率と同じやん!
栗を手に入れるために頑張っただけに、この結果は悔しいと言うか
なんと言うか・・・・・・・・・・。