去年の冬、買い換えたデジタルの目覚まし時計には
温度計と湿度計の機能が付いていた。
正直、最初、これにはウンザリだった。
「時計は、時間の表示と目覚まし機能があればそれで良い。
どーして日本のメーカーは、あれこれとうっとうしい機能を
何にでもくっ付けたがるのか?」
洗濯機でも電話機でも
私には、使い切れない機能が山のようにある。
機能が増えれば増えただけ壊れる可能性が多くなるわけだし
壊れた時の修理にも時間がかかるし。
目覚まし時計に温度計をくっ付けて、どうすんねん!??????
そんな気持ちで、ブリブリ怒っていた最初だった。
が、
温度表示がそこにあると、ついつい見てしまうもんなんですね。
えらい暑いな
と思っては、時計を見、
さぶいのー
と感じては、時計を振り返るくせが、いつしか私には付いていた。
そんな中での、この夏の乾いた酷暑ですわ。
セキュリティーもなんのその、
夜も窓は全開。
扇風機を2台、あっち方面からとこっち方面から一晩中回し、
頭の下には、枕代わりにアイスノン。
それでも、夜中に汗びっしょりになって起き、途中で寝巻きを換える。
ついでにぬるくなったアイスノンも換える。
そんな夜がやっと明けて目覚まし時計が鳴り
時計に目をやれば
そこには室温の表示が。
30.3℃。
・・・・・・もうそんな朝は、いきなりゲンナリ。
明け方の最低気温がこれで、今日も、ここから上昇し続けるんかー
と思うと
ただただ<いらんお世話で室温を表示する時計>が憎かったりもした。
が、
面白かったのは、室温が31℃、32℃となる中で
「あ、ちょっと涼しくなって来た」
と感じた瞬間、時計を見ると、確かに温度が下がっていたことだった。
それも1℃とか2℃下がったわけじゃなく
0.2℃。
あまりの暑さを耐えていると
こんなわずかな温度変化を、人間は察するようになるんだな
と実に興味深かった。
同時にわかったのは
30℃を下回れば、扇風機すら無くても過ごせるということ。
もちろん、掃除したり物を運んだりと、動き回っていたら暑いけれども
じっと身体を休めているぶんには
29.7℃でも扇風機はいらん
ということだ。
これは
「おおい!皆の衆ーーーーーー!
29.7℃なら扇風機いらないんだぜーーーーーー」
とふれて回りたいくらいの大発見であった。私には。
だって、
今の目覚まし時計を手に入れるまでは
こんなにいちいち温度計なんて見ないから、知らなかったもの。
29℃台がこんなに涼しいなんて。
(アナログ表示の温度計があるにはあるけど、いちいち温度を確認しに
寄って行ったりしなかったのだ。時計の温度計はデジタルだから
パッと見れば温度がわかるので、ついつい見ちゃう)
と言うわけで、
厳しい環境におかれると
人間の五感って研ぎ澄まされるということがよ~~~~~~くわかった
この夏だった。
0コンマ1℃の単位で、気温の上がり下がりがわかるとは。
私が植物なら、発芽や開花の瞬間を完璧に捉えることが出来るだろう。
今なら。
でも、
これが過ごしやすい季節になって、
気温23℃とか25℃の日が続くようになると
またたく間になまってくるようになるんでしょうね。
で、
国や自治体が必死になってPRする
「節電も大切だけれども、室温が28℃になったら、
熱中症の危険があるので無理せずエアコンを使いましょう」
を、まるっとうのみにしてしまう、なんてことになるんでしょうよ。
今の私なら断言できる。
(個人住宅の場合)室温28℃でエアコンはいらん!
さて、そんな風に人間が温度変化を確実に捉えられるようになっている
夏の終盤。
A町の菜園でも、気温の変化を感じ取り
唐辛子の鬼あきたが、数え切れないほどの実を、再び成らせ始めた。
気温35℃前後になると花が咲かなくなる鬼あきた。
なので毎年、盛夏の3週間くらいはハーフタイムとなり
ちょっとだけ涼しくなった頃、
後半戦
という感じで実を成らせ出す。
この後半の方が圧倒的に多く成るので、これからが楽しみだ。
が、
温度差に敏感なカメムシも、キッチリ現れ始めたので要注意。
やっと成ったマクワウリは、ついに収穫期を迎える。
日照りが続いたせいか、皮がえらく固かったけれども
味は良し!!!!!!
産直市場や自然食料品店でマクワウリを見かけるたびに
「自分の畑で育ててるんだから、買わない!」
と意地が募ったが
意地を張り通して本当に良かった!
初物は、自分の菜園から。
この晩のサラダに。
もう1個、まだテニスボールくらいのが成っているのに気がついたけれど・・・・・・
これも、無事に収穫までたどり着いてくれるといいなぁ。