作物というのは、不思議なもの。
どうしてこう、毎年同じようには、育たないものなのでしょうか?
例えば、我が家のベランダ菜園の作物達。
同じメーカーの種、
同じメーカーの土、
同じメーカーの肥料と同じメーカーの苦土石灰。
毎年、同じ時期に種蒔きをして、同じように風呂の残り湯(水)をやる。
あるいは、
去年、立派に育った実の、自家採種の種を蒔く。
同じメーカーの土、
同じメーカーの肥料と苦土石灰。
同じ時期に種蒔きをして、同じように風呂の残り湯をやる。
なのに。
何故?????
毎年、マンションのベランダでゴーヤを育てている我が家である。
「畑で何株も育てているのに、またゴーヤ?」
と笑われそうだけれども
これは収穫用では無く、すだれ用。
南向きの窓の外にツルを這わせて、緑のカーテンを、毎年作っているのである。
最近は、各地の市役所や学校でも
クーラーの設定温度を上げるために、
窓辺にゴーヤのカーテンを作るところが多いけれども
確かに、窓一面を覆うようにワサワサとゴーヤを這わせると、
ゴーヤの葉から蒸発する水分の気化熱のおかげで
室内の温度は下がるそう。
我が家は、プランターで2株育てるだけだから
窓をビッシリ覆うと言うほどのことも無く
(ビッシリ覆われて、外が見えないと言うのも息苦しいから)
室温を下げる効果は、さほど期待していないのだけれども
窓の外にサワサワと
風に揺れるゴーヤの葉が見える
と言うのは、とても涼しげなムードが演出されて、良いものなのだ。
ベランダのコンクリートの照り返しを
ほんのり防いでくれる
と言うのもありがたいこと。
そう言うふうに
サワサワと、
ほんのりと、
我が家は、ゴーヤと共生して来たはずだった。
それが、今年は。
5月末に、ベランダのプランターに定植したゴーヤ。(真ん中のプランター)↓
自家採種のゴーヤで、毎年、良く成長してくれるのだけれども
今年は特に元気な種だったらしく
スクスクスクスク、あっと言う間に↑のシュロのネットのてっぺんまで伸びて、
脇枝も伸ばし
景気良く、花も、どんどん咲かせてくれていたのである。
「今年のは、えらい成長が早いなぁー」
と、目を細めて、その元気ぶりを喜んでいた我が家だった。
それが。
渇水の四国を救ってくれた台風4号が、やって来た前後からだったでしょうか。
ゴーヤの葉に、何やら妙な灰色の斑点が現れ始めたのは。
シュロのネットで擦れた傷かな??
と思っていたらば
数日後には、他の葉にも次々と斑点が現れた。
すわ!病気か!
と、葉に酢水をスプレーしてみたり
土に竹酢液をかけてみたり。
が、しかし、症状は好転せず
とうとう、すべての葉が灰色のまだらに・・・・・。
泣く泣くゴーヤを片付けたのは、7月の半ば頃。
以来、次のゴーヤを育てる気がせず・・・・・・・・・・。
なにしろ、タフな作物で、
虫に付かれたことはあったけれども
今まで病気で栽培に失敗したなんてことは皆無だっただけに
ショックは、でかかったのだ。
ゴーヤがダメになるなんて・・・・・・・・・・。
同じ自家採種の種から育てた、里山の畑のゴーヤは元気に育っているから
きっとプランターの土に
何か、ゴーヤに合わない細菌がいたのでしょう。
しかし、ホントに、これはショックだった。
そう言うわけで、ゴーヤのカーテンが無い、今年の我が家のベランダ。
そんな夏なんて、10数年ぶりではなかろうか。
サワサワサワサワ、瀬戸内海の海風に揺れるゴーヤの葉が無い窓辺なんて
本当に寂しいもの。
そして、なんだか暑苦しくて。
先に書いたとおり
室温を下げる効果は、それほど大きくなかったと思うのだけれども
見た目が。
気分の問題が、でっかいのだった。
仕方が無いから、ベランダにあるプランターや植木鉢を
窓辺に総動員して、涼的気分を求めている今年の我が家。↓
ええ。もう、何も無いよりはマシだと!
オクラのでっかい葉が、こうなると頼もしいような、
でもやっぱり、頼りないような。
先日、ホームセンターへの野菜の苗売り場をのぞいて見たら
売れ残りだろうけれども、いまだにオクラとゴーヤの苗が並べられていて
この暑さなら、今から植えてもカーテンになるだろうなぁ
とは思いつつも
日暮れも早くなっているし、・・・・・やっぱり、また来年ね
と思う、お盆過ぎの今日この頃。
本当に、作物は不思議なもの。
去年、もうひとつだった我が家のバジル。
その株から自家採種した今年のバジルは、近年に無く絶好調で、
すでに2度、バジルソースを作り
この週末には、3回目の収穫をしようかという勢いだ。
摘み取りのタイミングとか
追肥の間隔とか
ビミョウなものが、バッチリ上手く合ったと言うことなのかもしれないけれども
ホントに不思議。
プロなら、そういうことをきちんとデータ化して、
毎年の豊作を可能にするのだろうけれども
私には、そういうマメさは無いので
上手くいかなかった時には、激しくしょげ
豊作になった時には、<恵み>という言葉を実感する
これからも、きっとそういう家庭菜園が続くのでしょう。
来年は、きっと復活させるぞ!ゴーヤのカーテン!